
「リーダーになってみない?」と声をかけられたとき、素直に「はい」とは言えませんでした。
正直、今もどうすべきか悩んでいます。



「リーダーになりたくない」という本音を無理に打ち消す必要はありません。
まずはその気持ちに寄り添いながら、「自分らしい選択肢」を探していきましょう。
この記事では、
- なぜリーダーになりたくないと感じるのか
- リーダーになった方がラクになる意外なポイント
- 今日から実践できる3つの小さな一歩
を中心に、リーダー歴10年以上の私が、その本質と向き合い方を本音で語ります。
- 昇進や役割変更の打診を受けたが、自信が持てず踏み出せない
- 責任やプレッシャーで胃が痛くなり、リーダーの話題を避けてしまう
- 「管理職は向いていない」「カリスマ性がない」と諦め気味
- 性別ゆえの偏見や期待に戸惑い、引き受けるべきか迷っている
- 今の働き方を守りたいが、このままでいいのかモヤモヤしている
1.「リーダーになりたくない」…その本当の理由


リーダーに推薦されたけれど、素直に喜べない自分がいる。
このモヤモヤした気持ちの正体って、一体なんだろう…
ここでは、「リーダーになりたくない」と感じる原因を3つ紹介します。
1-1:プレッシャー・責任・孤独
リーダーになることに不安を感じるのは、「ごく自然な感情」
新しい役割には「責任」「期待」「人間関係」など、見えない負担が一気にのしかかるからです。
女性リーダーは、周囲の視線や性別による偏見など、複数のプレッシャーを抱えがち。



不安に感じる自分は、“弱い”わけではなく、環境的にそうなりやすいだけのこと。
1-2:優しい人ほど陥る「なりたくない症候群」
「なりたくない症候群」は、真面目で気配り上手な人ほどなりやすい。
リーダーになると、人との関わりが増えます。
そのため、周りの気持ちや空気を敏感に感じられる人ほど、心に負担を感じやすくなります。
– 嫌われたくない
– 誰かを傷つけたくない
という思いが強い人ほど、リーダーになることを躊躇します。



私も空気を敏感に感じ取るタイプなので、いろんな思いが常に渦巻いていました。


1-3:理想のリーダー像が高すぎる
完璧すぎるリーダー像を自分に求めすぎている。
多くの人が「リーダーのイメージ像」を聞くと、
– 常に冷静
– 正しい判断ができる
– 部下を引っ張るカリスマ性
など、理想像ばかりを思い浮かべがち。
でも…現実のリーダー像はもっと多様です。



企業の現場で評価されるリーダーには「聞き役タイプ」や「縁の下の力持ちタイプ」も多くいますよ。
2. 断る前に知っておきたい3つの誤解


誤解 | よくあるイメージ | 実際は… |
---|---|---|
1. 常に完璧でなければならない | 失敗NG/弱音禁止 | 不完全さが信頼を生むことも多い |
2. 自分を犠牲にする覚悟が必要 | 休めない/私生活ゼロ | 時間の使い方を設計できる立場になる |
3. カリスマ性が必須 | 強い牽引力のみ | 共感型・支援型など多彩なリーダー像がある |
3. リーダーになった方が「ラク」になる3つの場面


リーダーではなく、「今のままの方が気楽でいい」の裏には、見えないストレスや我慢が潜んでいるかも。
ここでは、リーダーの方がラクな場面を3つ紹介します。
3-1:リーダーになれば、周囲に振り回されにくくなる


リーダーになることで、周囲に振り回されるストレスが減る可能性がある
メンバーの立場では、上司や同僚の指示や意見に従うことが多く、自分の意思を通すのが難しいことも。
一方、リーダーは、ある程度自分の考えで物事を動かすことができる立場です。



中間管理職の満足度調査でも、「自由度の高さ」や「裁量の広さ」がストレス軽減につながっているという声が多いです。
中間管理職にとって「裁量の広さ」や「自由度の高さ」は、ストレスを軽減し、働きやすさや満足度の向上につながる大きな要因とされ、仕事の進め方に自分の判断を反映できることが、ストレスを感じにくい職場づくりに欠かせないとされています。
心理学の「要求度‐コントロールモデル(Job Demand–Control Model)」においても、
業務量が多くても、裁量が高ければストレスは軽減されるという研究結果が広く知られています。
3-2:「言いたいことが言えない」ストレスが減る


「言いたいこと」を言いやすくなり、我慢する場面が少なくなる
メンバーの立場では何かと気を遣い、本音を飲み込むことが多くあります。
しかし、リーダーになると「伝える責任」があるため、正直に意見を伝える機会が自然と増えます。



私はリーダーになってからの方が、自由に発言ができるようになりました。
3-3:「決定権を持つこと」が、働きやすさを生む


決定権を持てるようになると、自分の理想に近い働き方をつくりやすくなる
スタッフの立場では、上からの指示をただ実行するだけ。
しかし、リーダーはその進め方やスタッフの配置、会議のスタイルなどを柔軟に決められる立場です。
結果、自分やチームが働きやすい環境を整えることが可能に!



自分が動くことで、理想の仕事やチームに近づけるのは、大きな“やりがい”でした。
4. 今日からできる“小さな一歩”3選


「やっぱり自分には無理かも…」そう思って立ち止まってしまう時もありますよね。
小さな一歩から始めれば、不安は少しずつ自信へと変わっていきます。



ここでは、リーダーになることに対する抵抗感を和らげるための、実践的なヒントを3つご紹介します。
4-1:やらされ感 → 選択感 に置き換える
リーダーに「させられる」のではなく、「自分で選ぶ」と意識を変える
人は「やらされている」と感じると、同じことでも負担が大きく感じます。
しかし、自分の意思で選んだと感じられると、責任感と同時に前向きな行動が生まれやすくなります。



「どうせやるなら、自分でやり方で進めよう!」という発想の転換が、前向きな気持ちになれました。
4-2:“らしさ”を活かす等身大のリーダー像
あなたの個性を活かした「等身大のリーダー像」で十分!
全てをこなす完璧なリーダー像を追うと、プレッシャーばかりが増えて本来の自分を見失いがち。
一方で、自分の得意やスタイルを活かせば、無理なく続けられるリーダーシップが育ちます。



近年注目されている
「※サーバントリーダーシップ」
「共感型リーダー」
は、個性を活かすスタイル。
※「サーバントリーダーシップ」は、「人を支えることを大切にするリーダー像」のこと。
「部下に指示を出す人」ではなく、「チームを下から支える人」という考え方です。


4-3:強み一点投入
自分の強みを活かせる場面から少しずつ関わっていく
得意なことや好きなことから始めれば、自然と動きやすくなります。
例えば、「聞き上手」「丁寧な資料作成」「気配り」など、小さな強みも立派なリーダー資質です。



私は「聞き上手という」自分の得意とすることから進めていくことで、自信がつきました。
5. 迷うあなたへのメッセージ


「リーダーになる=頑張り続けなければいけない人」と思っていませんか?
その思い込みこそが、あなたを苦しめている原因かもしれません。
リーダーという役割に「自分らしさ」を取り戻せれば、不安は和らいでいく。
最後に、肩の力を抜いてリーダーとしての一歩を踏み出すための視点を3つお伝えします。
1:自分を大切にするリーダーが、周りに安心感を与える


“自分を大切にするリーダー”が、部下にとって安心できる存在になる
リーダーが常に完璧を目指し、自分を追い詰めていると、部下もそれに引っ張られ、「失敗できない」「弱音を吐けない」雰囲気が生まれてギスギスします。
リーダーに求められるのは、「性格や弱さを理解し、受け入れること」。
性格や弱さを理解し、受け入れるリーダーは、安心しやすく、チームの雰囲気を落ち着かせる力があるのです。



自分の気持ちに余裕があることが、組織全体の空気を穏やかにするカギ!
2:力を抜いて学ぶための「参考書」や「手本」を持とう


信頼できる本や経験者の考え方を“手本”にすることで、リーダーの重圧を軽減できる
理想や正解を自分一人で見つけようとすると、道のりは遠く感じまが、経験者や人の知見を借りれば、より柔らかくリーダー像を描くことができます。



書籍やインタビュー記事は、リーダー不安をやわらげてくれました。




3:あなたにしかできない“リーダーのカタチ”を見つけよう
リーダーとは、“あなたらしさ”を活かしてチームを導く存在
人それぞれ強みや個性が違うように、リーダーにも多様なスタイルがあります。
正解は一つではなく、「自分らしくやれるか」が重要。
実際、現代の組織では「共感型」「調整型」「支援型」などさまざまなタイプのリーダーが評価されるようになっています。



大切なのは、自分の“自然体”で続けられるスタイルを見つけること。


FAQ:よくある質問
- リーダーに選ばれたけど断るのはアリですか?
-
断ること自体は悪くありません。ただ、その理由を整理して伝えることで、相手にも納得感を与えられます。一度立ち止まって考えることは、結果として自分にとってもプラスになります。
- 女性だからリーダーに向いていないと感じてしまいます。
-
性別によってリーダーの資質が決まることはありません。女性ならではの共感力や柔軟性が、現代のリーダーシップにおいては大きな強みとして求められています。
- リーダーになると部下との関係が悪くなりそうで不安です。
-
役職が変わっても、関係性を築く方法は変わりません。むしろ信頼関係を深めるチャンスでもあります。丁寧な対話を重ねれば、立場が変わっても関係は維持できます。
- リーダーになるとプライベートの時間がなくなりませんか?
-
マネジメントは慣れるまでに時間がかかるかもしれませんが、仕事の進め方を工夫すれば効率的に動けるようになります。時間を奪われるかどうかは、やり方次第です。
- 「頼りないリーダー」だと思われるのが怖いです。
-
頼りがいとは、決してすべてを完璧にこなすことではありません。困ったときに相談しやすい、信頼できる姿勢があれば、それだけで周囲は安心感を持ちます。
- 他の人にどう思われているか気になって、決断に自信が持てません。
-
リーダーは必ずしもすべての決断を一人で完結する必要はありません。周囲の声を聞きながら、納得した上で進めることで、チーム全体の納得感も得られます。
- 上司と部下の板挟みになりそうで、気が重いです。
-
板挟みは誰にでも起こり得ることですが、その立場だからこそ見える視点があります。中立的に物事を見ることができる存在は、組織にとって貴重です。
- 周囲が応援してくれているのに、前向きになれない自分が情けないです。
-
応援されているからこそ、プレッシャーになることもあります。その気持ちを否定せずに受け止めて、自分のペースで向き合うことが、信頼に応える一歩です。
- リーダーになった自分を好きになれる気がしません。
-
変化はいつも違和感を伴うものです。でも、新しい役割の中で得られる小さな達成感や信頼が、少しずつ自分を肯定する材料になります。焦らず、自分の成長を見守ってください。
まとめ:迷ってもいい。不安を抱えたままでも、一歩ずつ進めばいい


本記事では「リーダーになりたくない」と思ってしまう感情の本質と向き合い方について紹介されていただきました。
- 「リーダーになりたくない」と感じるのは、ごく自然な反応。不安やプレッシャーを抱えるのは真面目で優しい人ほど多い。
- 実は「今のままが楽」という思い込みの中にもストレスは潜んでおり、リーダーになることでかえって働きやすくなることもある。
- 「やらされている」と感じるより、自分の意思で選ぶことが前向きな一歩に。自分らしさを活かせば、無理なくリーダーは始められる。
- 完璧である必要はありません。小さな強みを活かすところから始めれば、リーダー像は自然と見えてくる。
- リーダーとは頑張り続ける人ではなく、自分も周りも大切にできる人。あなたにしかできない、等身大のリーダー像を育てていく。



今の気持ちを抱えたままでも、自分なりに前に進む方法を見つけていきましょう〜
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