部下のミスに気づいた。
でも、「嫌われたらどうしよう…」と思って、結局何も言えなかった。
そんな経験、ありませんか?
「言わなきゃいけないのはわかってる。でも言えない。」
これは、優しいあなたがリーダーになったからこそぶつかる壁です。
決してあなただけじゃありません。
- 注意できない本当の原因(知るだけでラクになります)
- 「言わない」ことが実は部下を傷つけている理由
- 関係を壊さずに伝えられる5つのコツ【会話例つき】
300名以上を育成してきた私も、最初はまったく同じ悩みを抱えていました。
だからこそ今言えます。
ユリ「どう言えばいいかわからない」だけ。
コツさえ知れば、必ず変われますよ。


「注意できない」3つのよくある原因


まず最初に伝えます。
注意できないのは、あなたが弱いからじゃありません。
「なぜ注意できないのか」その理由を知るだけで、気持ちがラクになります。
まずは自分のパターンを確認してみてください。



女性リーダーが部下に注意できない理由には、共通パターンがあります。
原因① 嫌われるのが怖い
「注意したら、陰で悪口を言われるかも」
「チームの雰囲気が悪くなるかも」
そんな不安が先に立ってしまう。
特に女性リーダーは「好かれたい」「嫌われたくない」という気持ちが強い傾向があります。
それ自体は悪いことではありませんが、その気持ちが「言えない」につながってしまうことがあります。
原因② 「自分も完璧じゃないのに」という罪悪感
「自分だってミスをすることがある。 だから強く言えない」という心理。
「私がこんなことを言う資格があるのかな」と思ってしまう。
でも実は、完璧じゃないからこそ、相手の気持ちに寄り添った言い方ができるのです。
原因③ どう言えばいいかわからない
「叱る」「注意する」の正しいやり方を、誰も教えてくれなかった。
これが一番大きな原因かもしれません。
学校でも、前の職場でも、「部下への注意の仕方」を体系的に学ぶ機会はほとんどありません。
知らないのは当然です。



この記事を読めば、そのコツが必ずわかります。
実は「言わない」ことの方が部下を傷つける


「注意しない=優しい」は、実は誤解です。
300名以上のスタッフを育成してきた中で、私は何度も同じ場面を見てきました。
ミスをしても何も言われない部下は、こう感じます。
あれ、気づかれてないのかな…
もしかして、期待されてないのかな…。
注意されないまま時間が経つと、部下は自分のやり方が正しいと思い込んでいく。
そして同じミスを繰り返し、気づいたときには取り返しのつかない状況に…。
そんなケースを、何度も目の当たりにしました。
さらに、こんなことも起きます。
ちゃんと仕事をしている他の部下が、「なんであの人は何も言われないんだろう」と感じ始め、チーム全体のモチベーションが静かに下がっていく。
注意するのは、あなたが部下を信頼しているからこそできること。
言葉にするのは怖い。
でも、「この人は私のことをちゃんと見てくれている」と部下が感じるのは、きちんと向き合ってもらえたときなんです。
関係を壊さず伝える5つのコツ


どうせ注意するなら、関係を壊さず、ちゃんと伝わる言い方にしたい
それを叶えるのが、この5つのコツです。



どれも明日からすぐに使えるものばかり。
会話例も一緒に紹介するので、自分の職場に置き換えながら読んでみてください。
コツ① 「事実」だけを伝える
注意するとき、感情が混ざると相手は「責められた」と感じやすくなります。
伝えるのは、あくまで起きた事実だけ。
| ✕ やりがち 「なんでこんなミスするの?ちゃんと確認してる?」 | ✔ アドバイス 「昨日の報告書、数字が1か所抜けていました。 次回から提出前に確認してもらえますか?」 |



事実+お願いの形にするだけで、受け取る側の印象がガラッと変わります。
コツ② 「1対1」で伝える
他の人がいる前での指摘は、それがどんなに小さなことでも、部下にとっては「晒された」感覚になることがあります。
| ✕ やりがち (朝礼で)「山田さん、昨日の件、もう少し丁寧にやってほしかったです」 | ✔ アドバイス 「少し時間もらえますか? 昨日の件、2人で話せたらと思って」 |



場所と状況を選ぶだけで、部下が素直に受け取りやすくなります。
コツ③ 「責める」より「一緒に考える」
「なぜできなかったか」を追及するより、「次どうするか」に焦点を当てると、部下は前向きに受け取れます。
| ✕ やりがち 「なんで期限に間に合わなかったの?」 | ✔ アドバイス 「今回間に合わなかった原因、一緒に整理してもいいですか?次に活かしたいので」 |



詰める会話ではなく、一緒に解決しようとする姿勢が伝わると、部下との信頼関係はむしろ深まります。
コツ④ 注意の前に「承認」を入れる
いきなり指摘から入ると、相手は防衛的になりがち。
まず相手の良かった点を一言添えてから伝えると、グッと受け取りやすくなります。
| ✕ やりがち 「今回の提案、詰めが甘かったと思う」 | ✔ アドバイス 「アイデア自体はすごく良かったです。 あとは数字の根拠をもう少し補強できると、さらに説得力が増しますよ」 |



大切なのは、承認が「本心から」であること。
取ってつけたような褒め言葉は、かえって逆効果になることも。
コツ⑤ 最後は「期待」で締める
注意した後の一言が、部下のその後のモチベーションを大きく左右します。
| ✕ やりがち (注意して終わり) | ✔ アドバイス 「山田さんならきっとできると思ってるから言ったの。一緒に改善していきましょう」 |



最後に期待を伝えることで、「怒られた」ではなく「見てもらえている」という記憶に変わります。
私が300名の育成の中で学んだこと


以前、どうしても注意できない部下がいました。
言ったら関係が壊れるかも…
嫌われたくない…。
そう思って、気になることを何度も飲み込んでいました。
でも、我慢すればするほど、そのことが頭から離れなくなっていくんです。
会話しているときも、ふとした瞬間も、「また同じことをしている」と気になってしまう。
結果的に、相手ときちんと向き合えなくなっていました。
そしてある日、同じことに気づいた周りの同僚から、その部下への批判の声が上がりはじめました。
私が黙っていた間に、周りはちゃんと見ていたんです。
そのとき初めて、「言わないことは優しさじゃなかった」と気づきました。
勇気を出して伝えたのは、それからです。
嫌われてもいい、この人のために言おう
とそう決めて話したとき…
部下との関係は壊れませんでした。
むしろ、自分の心が軽くなった。
部下も変わっていった。
周りの空気も、少しずつ良くなっていきました。
「嫌われてもいい」と覚悟したとき、はじめて本当の意味で相手と向き合えたと実感しました。



覚悟したときから私のリーダーとしての在り方が変わりました。
よくある質問


- 注意しようとすると、つい感情的になってしまいます。どうすれば抑えられますか?
-
感情的になってしまうのは、それだけ真剣に向き合っている証拠でもあります。
ただ、感情のまま伝えると、内容より「怖かった」という印象だけが残ってしまいがちです。まず試してほしいのが、伝える前に一呼吸置くこと。
「今すぐ言わなければ」と焦らず、その日の終わりや翌朝など、自分が落ち着いたタイミングを選ぶだけで、言葉の選び方がかなり変わります。それでも難しいと感じるときは、あらかじめ言葉を決めておくのも有効です。
「事実+お願い」の形を頭に入れておくと、感情に流されにくくなります。 - 注意すること自体が憂鬱で、モチベーションが上がりません。どうしたらいいですか?
-
「注意しなければ」と思うと、どうしても気が重くなりますよね。
視点を少し変えてみてください。注意するのは「相手のミスを責める」ためではなく、「この人に成長してほしいから伝える」という行為です。
私自身、注意する前は毎回緊張していました。
それでも「この人のために言う」と決めてから話すと、自分の言葉に迷いがなくなりました。相手に届くかどうかは、そういう小さな覚悟の積み重ねで変わってくると思っています。 - 自分もまだ完璧じゃないのに、注意していいのでしょうか?
-
これは多くの女性リーダーが抱える悩みです。
結論から言うと、完璧じゃないからこそ、注意できます。
「自分もできていないことがある」とわかっているリーダーの言葉は、上から目線ではなく、一緒に成長しようとする言葉として受け取られやすいんです。
「私もまだ勉強中だけど、チームとしてここは改善したいから伝えますね」——そんな一言を添えるだけで、部下は責められた感覚よりも、一緒に前に進もうとしてもらえている感覚を持てます。
- 注意しても、すぐには変わりません。いつ頃から変化を感じられますか?
-
正直に言うと、1回注意しただけで劇的に変わることは、ほとんどありません。
私の経験では、変化を感じはじめるのは3ヶ月前後が多いです。ただし、これは「注意し続ける」のではなく、「伝えた後も関係を丁寧に続ける」ことが前提です。
注意した翌日にさりげなく声をかける、良い変化があったらすぐに認める——そういった小さな積み重ねが、部下との信頼関係をつくっていきます。最初から尊敬されようとしなくて大丈夫。まず「信頼できる人」を目指してみてください。
- 何度注意しても変わらない部下には、どう対応すればいいですか?
-
少し厳しい問いかけをさせてください。あなたは、何かを一度で完璧に理解できましたか?
ほとんどの人は、何度も同じことを指摘されながら、少しずつ定着させていくものです。自分がそうだったように、部下も同じです。自分にできていないことを、相手だけに求めるのはフェアではありません。
私が意識してきたのは、「一人の人に100回同じことを言う覚悟を持つ」ということ。そのくらいの忍耐力がリーダーには必要だと、育成の現場で痛感してきました。
その上で、5回の指摘で改善できたら「めっけもん」くらいの気持ちでいると、自分自身もずいぶんラクになります。変わらない部下にイライラするより、少しの変化を見つけて認めていく。その積み重ねが、じわじわと効いてきます。
- 意した後、部下の態度が冷たくなりました。どうすればいいですか?
-
注意した後に相手の態度が変わると、「やっぱり言わなければよかった」と後悔したくなりますよね。でも、それは一時的な感情によるものがほとんどです。
このときリーダーがやりがちな失敗が、「気まずいから距離を置く」こと。これは逆効果です。
大切なのは、こちらがどっしり構えて、いつも通りに接し続けること。特別扱いせず、普段と変わらない声かけを続けてみてください。時間が解決してくれます。
- 年上の部下に注意するのは、どうすればいいですか?
-
年上の部下への指摘は、多くの若いリーダーが特に悩む場面です。
そんなときに使えるのが、最初に一言前置きを置くという方法です。
「生意気かもしれませんが、立場上お伝えさせてください」
この一言があるだけで、相手の受け取り方がやわらかくなります。さらにこう続けてみてください。
「○○さんのことを尊敬しているからこそ、こんなことで評価を下げてほしくなくて」
尊敬を伝えた上での指摘は、上から目線ではなく、相手を大切に思っているからこその言葉として届きます。年上の部下への具体的な接し方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。


まとめ


今日お伝えした5つのコツをおさらいします。
- 「事実」だけを伝える
- 「1対1」で伝える
- 「責める」より「一緒に考える」
- 注意の前に「承認」を入れる
- 最後は「期待」で締める
注意できないのは、あなたが弱いからでも、優しすぎるからでもありません。
ただ、コツをまだ知らなかっただけ。
「嫌われたくない」という気持ちは、それだけ部下のことを大切にしている証拠です。
その優しさを持ちながら、伝え方だけを変えてみてください。



きっと、あなたにも、部下にも、チームにも、良い変化が生まれます。
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