
部下が何を考えているのかわからないし、本音を話してくれません。
正直、部下との距離の縮め方がわかりません…
「部下がなかなか本音を話してくれない…」
「会話しても心の壁を感じる」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は、リーダーの声かけや対話の工夫で、部下の心はぐっと開きやすくなります。
この記事では、リーダー歴10年以上の私(ユリ)が実際に使ってきた本音を引き出す3ステップの会話術を紹介します。
本音を引き出す3ステップはこちら
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今日から試せる声かけ例も満載なので、読んだ瞬間からすぐに使えますよ!
\ こんにちは ユリです /


- 元・リーダー職で300名以上の後輩育成を経験
- クレーム多発の現場を“ゼロ”に改善した元マネージャー
- 今は整体院スタッフとして現場サポート中
- 女性リーダーの不安に寄り添うブログを運営中
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【STEP1】小さな承認で心を開く


これは私も経験していますが、部下は不安を感じると、本音を隠し、心を閉ざしやすいです。
また、過去に意見を否定された経験があると、積極的に話すことを避けるようになります。



まずは、部下が本音を話せない理由を徹底的に知ることが大事!
部下の不安を理解してあげましょう!
- 「こんなこと言ったら怒られるかも…」という不安
- 「こんなこともわからないのか…」という自信のなさ
- 「これを質問してもいいのだろうか?」という心配
- 「どうせ話しても意味がない」との諦め
部下は「認められたい」生き物
リーダーにとって、部下の本音を引き出す力は欠かせません。
ただし、話を聞くだけでは、心の奥にある本当の気持ちはなかなか表に出てきません。
部下は、「自分を認めてもらいたい」と感じている。



なぜ認められたいと思うのですか?



人間には 承認欲求(マズローの欲求5段階説の4段階目) があり、
「自分の努力や存在が認められている」と感じると、安心感と自己効力感が高まるからよ。
承認欲求(マズローの欲求5段階説)について
アメリカの心理学者 アブラハム・マズロー(Abraham Maslow) が1943年に発表した論文
「A Theory of Human Motivation(人間の動機づけの理論)」で提唱されたものです。
その中で、人間の基本的な欲求はピラミッドのように5段階に分かれると説明されました。
- 生理的欲求(食事・睡眠など生きるための基本的欲求)
- 安全の欲求(身の安全・生活の安定)
- 社会的欲求(仲間・所属感)
- 承認欲求(esteem needs) ← ★ここ
- 他人から認められたい、尊敬されたい
- 自己評価を高めたい - 自己実現の欲求(自分の能力を最大限に発揮したい)
承認欲求の具体的な内容
- 他者からの承認(尊敬・評価・感謝)
- 自尊心(自分で自分を認める気持ち)
- 成功・達成感



この段階が満たされると、人は「安心して本音を出せる」ようになるとされているの。
心理学者マズローが提唱した「欲求5段階説」によれば、人は衣食住の次に「承認欲求」を強く求めるといわれます。
職場に置き換えると、部下が「自分を認められた」と感じた瞬間に安心感が高まり、本音を話せるようになるのです。
効果的な褒め方


褒めるときは、「結果」だけでなく「過程」や「工夫」に目を向けて言葉にする。
単に成果を評価するだけではなく、努力や姿勢を認めることで、部下は「自分を見てくれている」と安心し、本音を話しやすくなります。
たとえばこんな褒め方を意識してみましょう。
- 「〇〇さん、細かいところまで気を配ってくれて助かったよ」
- 「今回の提案、しっかり考えてまとめてくれたね」
- 「忙しい中でも、ちゃんと期限を守ってくれたのはすごいことだよ」
- 「ミスがあった後も、最後まで責任を持って対応してくれて偉かったね」
- 「自分から声をかけて動いてくれたこと、ちゃんと見てたよ」



ここまでで、部下が本音を話せない理由と承認の大切さが分かりましたね。
次は、注意するときに信頼を壊さず、むしろ信頼を深める方法を見ていきましょう。
【STEP2】注意は期待型で伝える





部下への注意の仕方がわかりません。



注意をする際のポイントを押さえれば大丈夫!
気をつける点は、注意の際、指摘だけだと部下は防御的になり、本音も成長意欲も引き出しにくくなってしまいます。
効果的な方法として、「まずひとつ良いところを認めてから注意する」です。
具体的な言い方例





以下のステップを意識して言い方を工夫してみましょう。
- 安心感を与える
人は注意されるとき、防御的になりやすく、 最初に「良かった点」を認めると、「自分は否定されていない」という安心感を与えられます。 - 承認欲求を満たす
人は「承認されたい」という強い欲求を持っているため、ここを満たすことで相手は心を開きやすくなり、次の改善アドバイスも受け入れやすくなります。 - 具体的に伝えることで信頼感が高まる
「報告を丁寧にまとめてくれたね」など行動ベースで伝えることで、部下は「ちゃんと見てもらえている」と実感できます。
- 否定ではなく、成長のチャンスに変換できる
「ここがダメ」ではなく「もっと良くなるために」と伝えることで、指摘がサポートに聞こえます。 - 自己効力感を高める
人は「できそうだ」と思えると意欲が高まり、期待を込めた表現は「自分ならできる」と思わせ、改善へのモチベーションを引き出します。 - 信頼関係を壊さず改善できる
期待を伝えることで、注意が「叱責」ではなく「信頼の証」として受け止められます。
具体的言い方例
- チームワークに消極的な部下への声かけ
「一人で抱え込まずに頑張っているところは本当にすごいよ。
でも、チームで相談しながら進めると、もっと良い結果が出ると思うな。 - 報告が遅れた部下への声かけ
「今回の資料、とても分かりやすくまとめてくれたね。
あとは、もう少し早めに共有してもらえると、さらに助かるよ。」 - ミスが続いた部下への声かけ
「しっかり対応しようとしてくれている姿勢は伝わっているよ。
だからこそ、次は確認のタイミングを一緒に工夫していこうね。」





注意を期待型で伝えることで、部下は安心して改善に取り組めるようになります。
では続いて、安心して本音を話してもらえる“会話の雰囲気づくり”を一緒に見ていきましょう。
【STEP3】安心感を与える会話術


部下の本音を引き出すには、「安心して話せる空気づくり」が欠かせません。
いくら質問を投げかけても、心を閉ざされたままでは意味がないですよね。
ここでは、部下が自然と心を開き、本音を話したくなるような会話のコツを3つご紹介します。
1. 安心感を与える「傾聴」の姿勢を持つ
顔だけでなく体全体をしっかり部下に向けることを意識する
顔だけ相手に向けていても、体が別の方向を向いていれば、部下は「ちゃんと聞いてくれていない」と感じてしまうかもしれません。
安心感が伝わる傾聴姿勢ポイント
- 優しい笑顔を心がける
- 適度に相づちを打ち、うなずきながら聞く
- 途中で話を遮らず、最後まで聞く
ちょっとした態度の違いが、部下の「この人なら本音を話してもいい」という気持ちを引き出すきっかけになります。



部下の話を聞くとき、あなたのへそはどちらを向いていますか?
2. 「なぜ?」ではなく「どう思う?」と質問する
質問をするときは、「なぜ?」ではなく「どう思う?」と聞くことを意識する。
「なぜ?」は詰問に聞こえやすく、部下が責められていると感じるリスクがあるからです。
たとえば、「なぜできなかったの?」ではなく、「やってみてどうだった?」と聞くと、相手は安心して自分の考えを話せるようになります。



言葉の選び方一つで、対話の深さが変わりますよ。
- ミスやトラブルが起きたとき
・やってみて、どんなことが難しかった?
・今回の進め方について、自分ではどう感じた?
・どこでやりにくさを感じたか、教えてもらえる? - 提案や意見を求めたいとき
・あなたなら、どうしたいと思う?
・この件について、どんな工夫ができそう?
・何かいいアイデアが浮かんだりした? - 成果が出たときに振り返るとき
・今回うまくいったポイントは何だと思う?
・頑張った中で、一番手応えを感じたのはどんな部分だった?
・この経験から、次に活かせそうなことはあるかな? - 部下が悩んでいそうなとき
・今、どんなことが引っかかってる?
・一番気になっているところって、どこかな?
・どんなサポートがあれば、もっとやりやすくなりそう?



「どうだった?」
「どう思う?」
「どこが難しかった?」等、
オープンな聞き方を心がけてね!
3. フィードバックは「まず肯定」から


改善点を伝えるときでも、まず最初に良かった点をしっかり伝える。
たとえば、
「ここまでよくまとめてくれたね。そのうえで、次はもう少し整理できるとさらに良くなるよ」
と伝えることで、前向きな気持ちのまま改善に向かいやすくなります。



私の経験上、否定から入ると、部下は心を閉ざしてしまい、その後のフィードバックが届かなくなりました。
- 報告書や資料作成に対して
「内容をとても分かりやすくまとめてくれて助かったよ。そのうえで、もう少し図や表を使うと、さらに説得力が増すと思うよ。」 - ミーティングでの発言に対して
「会議でしっかり自分の意見を言えたのは素晴らしかったよ。次は、他のメンバーの意見も拾いながら話せると、もっと場が活性化しそうだね。」 - スケジュール管理に対して
「納期をきちんと意識して動いてくれたのはすごく助かったよ。もし余裕があるときは、途中経過もこまめに共有してもらえるとさらに安心だね。」 - クレーム対応に対して
「お客様対応で冷静に受け答えできていたのはとても良かったね。そのうえで、もう一歩踏み込んで状況を整理して伝えられると、さらに信頼度が上がると思うよ。」 - チーム内のサポートに対して
「同僚のフォローをしてくれてありがとう。本当に頼もしかったよ。今度は、自分から提案する形でサポートできたら、もっと主体性が伸びるね。」



安心感を与える傾聴やオープンな質問ができると、部下は自然に本音を話してくれるようになります。
最後に、この3つのステップを日常にどう取り入れて信頼関係を深めるのかをまとめますね。
信頼を深める日常の対話のコツ


リーダーと部下の信頼関係は、特別な場面だけで築かれるものではありません。
何気ない日常の中で自然にコミュニケーションを取れるかが大きな鍵になります。
ここでは、特別なスキルがなくてもできる「信頼を深める日常の対話のコツ」をご紹介します。



今日から少しずつ実践して、部下との距離を縮めていきましょう。
1. 「雑談」を増やす
部下の本音を引き出すためには、日常のちょっとした雑談を増やす。
ポイントは、部下が興味を持っていることに、あなた自身も関心を寄せる姿勢を見せること。
たとえば、こんな会話から始めてみましょう。
- 「最近ハマっていることある?」
- 「週末は何してた?」
こうした何気ないやり取りの積み重ねが、部下にとって「この人には安心して話せる」という感覚を育てる土台になります。



興味を持って接することで、自然と心の距離が縮まり、信頼関係が深まっていきます。
2. 「1on1ミーティング」を取り入れる


チーム全体を見るだけでなく、個々の様子にも気を配ることが大切。
もし表情が暗い人がいれば、ぜひ積極的に声をかけてみましょう。
チーム全体の場では話しにくいことも、1対1なら安心して話せることが多いものです。
「1on1ミーティング」といっても、堅苦しい面談にする必要はありません。
ちょっとした世間話を交えながら、カジュアルな雰囲気で進めることがポイント。
リラックスした空気の中でこそ、部下は本音をぽろっと話してくれるようになります。



チーム全体を見て、表情が暗い人には積極的に声をかけてあげましょうね!
まとめ


部下が本音を話すには、リーダーが「安心して話せる環境」を作ることが重要です。
- 部下の本音を引き出すには、「自分を認めてもらいたい」という気持ちに寄り添い、努力や工夫を具体的に褒めるコミュニケーションを心がける。
- 注意を伝えるときは、まず良かった点を認めたうえで改善点を伝えると、部下の成長意欲を引き出すことができる。
- 部下に質問する際は、「どう思う?」「どんなふうに感じた?」とオープンな聞き方をする。
- 信頼関係を深めるためには、日常的な雑談やカジュアルな1on1ミーティングを活用し、堅苦しくない対話の積み重ねを実践する。
信頼関係が深まると、部下は自発的に動き、チームの雰囲気も良くなります。



ぜひ、日々の対話を大切にしてみてください!
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