「指示したのに、なぜか部下が動いてくれない…」
「やる気が見えず、声を掛けるほど空回りしている気がする…」
そんな風に感じたこと、ありませんか?
とくに初めてリーダーに抜てきされた女性は、やり方も距離感も手探りで不安になりがちですよね。
でも安心してください。
やる気低下=部下の問題とは限りません。
リーダー歴10年以上、数え切れない失敗を重ねてきた私ユリが、
「モチベーションが続かない本当の原因」と「すぐにできる7つの対策」 を本音でお伝えします。

リーダーに“完璧”は求めなくていい。
迷いながら進むその姿こそ、部下にとっての信頼の土台になります。
あなたのペースで、一緒に育っていきましょう!
1. なぜ部下のモチベーションは下がるのか?


「最近、なんだか部下の元気がない」
「指示しても動きが鈍い気がする…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
頑張っているのに空気が重いと、リーダーとしてつらいですよね。
でも実はその原因、「部下のやる気」だけにあるとは限りません。
ここでは、よくある「モチベーション低下の正体」を3つに分けて解説します。
きっとあなたの悩みが軽くなるヒントが見つかりますよ。



部下のモチベーション、いろんなところに影響しますよね…
正体1:部下のせいにしたくなるのは「自分を守りたい気持ち」があるから
部下のやる気がないと感じたとき、無意識に「部下のせい」と思ってしまうのは自然な反応。
自分の指導や関わり方に問題があるかもしれないと思うと、不安や責任を感じてしまうもの。
だから自分の心を守るために、つい「部下の問題」と片付けたくなるんです。
私自身も新人リーダーの頃、うまくいかないときは「この子はやる気がないだけ」と思ってしまっていました。
でも後からふり返ると、私の声かけが一方的だったり、説明不足だったりしたことに気づきました。
不安から目をそらさず、自分にもできる工夫がないか考えてみることが第一歩です。



私も怖くて問題から逃げていた時がありました。
正体2:「リーダーのふるまい」が部下のやる気を左右している
部下のモチベーションは、リーダーの態度や言葉に大きく影響される。
リーダーはチームの「空気をつくる人」です。
たとえば、「毎日疲れた表情で話す上司」と、「前向きに声をかけてくれる上司」。
どちらのもとで働きたいかは明らかですよね。


ある調査では、上司からの認知(声かけや感謝の言葉)があるとき、部下の仕事への前向きな姿勢が約2倍高まるという結果もあります。



私も、「いつも見てるよ」と一言添えるだけで、部下の目の色が変わった経験があります。
正体3:「伝わっているつもり」がすれ違いを生む
やる気を引き出すつもりが、逆にモチベーションを下げてしまうことがある。
リーダーとして良かれと思った行動でも、伝わり方次第で誤解されたり、プレッシャーになってしまうことがあります。
私がリーダーになったばかりの頃、部下の成長を思って「期待してるよ」と声をかけたことがありました。
でも、あとから「プレッシャーがきつかった」と言われてしまったんです。
この出来事から、ただ言葉をかけるだけでなく、部下にどう伝わるかまで気を配る大切さを学びました。



これは部下だけではなく、「人」との付き合い方につながります。
2. 自信がないまま頑張る女性リーダーの落とし穴


「私なんかがリーダーで大丈夫?」
「ちゃんと導けてるか不安…」
そんな気持ちを抱えたまま頑張る女性リーダーは少なくありません。
実はその「がんばり」が、知らず知らずのうちに部下のやる気を下げているかもしれません。
ここでは、自信のなさが生む3つの「落とし穴」についてお伝えします。
共感できるものがあれば、そこから改善のヒントが見つかりますよ。



ポイントさえ押さえれば怖くない!
落とし穴1:「優しさ」がかえって部下を迷わせる
自信がないときほど、リーダーは優しくなりすぎる。
厳しく言うことで嫌われるのが怖くて、
「大丈夫だよ」
「無理しなくていいよ」
と甘く接してしまいがち。
私もリーダー初期、「とにかく寄り添わなきゃ」と思って何でも受け入れていた時期がありました。
でもそのときの部下に「正直、どこまでやればいいかわからなかった」と言われ、ハッとしました。
やさしさは大事。
でも、役割とゴールを明確に伝えることも愛情なんです。



「やさしさ」にはいろんな意味が含まれることを知りました。
落とし穴2:「任せられない」が成長を止めてしまう
「失敗されたら困る」という思いから、部下に仕事を任せられないことがモチベーションを下げる。
自信がないと、「自分でやった方が早い」と感じてしまうため、つい手を出してしまうんです。


以前、私がすべて手を出してしまったことで、部下から「信用されてないのかな」と距離を取られた経験があります。
実は「完璧にこなすリーダー」よりも、「任せて見守れるリーダー任せて見守るリーダー」のほうが信頼されると、後の社内アンケートで分かり反省しました。



時には忍耐も必要です。
落とし穴3:感情を隠すほど、不安がチームに伝染する
弱みや感情を見せずに頑張り続けると、チームはかえって不安を感じる。
リーダーの表情と言葉にギャップがあると、部下は「本音が読めない」と警戒し、やる気よりも不安が勝ってしまいます。
私がトラブル対応で頭がいっぱいだったとき、無理に笑顔だけ作っていたら「リーダー、何か隠してますよね?」と指摘されました。
そこで状況と感情を正直に共有したところ、「一緒に頑張ります!」と声をかけてもらえ、本音を伝えることが安心感につながると実感しました。



無理しても良い結果はついてきませんでした。


3. 部下のモチベーションを支える7つの実践ポイント


「どうすれば、部下のやる気を引き出せるのか?」
答えは、特別なスキルでもカリスマ性でもありません。
ちょっとした行動や声かけが、部下の気持ちを前向きにする“きっかけ”になります。
ここでは、私が実際に試して効果を感じた、モチベーションを支える7つの具体策をご紹介します。
どれもすぐに実践できるものばかりですので、ぜひ明日から取り入れてみてくださいね。



特別難しいことではないですよ。
具体策①:ゴールを共有する
部下と「何を目指しているのか」を共有することで、やる気が安定する。
部下は自分の仕事が何のためにあるのかを理解すると、目的意識が生まれます。
私のチームでは、毎週1回「今月の目標とそこに向けての進み具合」を共有していました。
ただ作業をこなすのではなく、「なぜやるのか」がわかることで、部下の表情が前向きになりました。



目的を伝えないのは、どこに向かってい走っているのかわからいバスに乗っているのと同じこと。
つまり「不安」なんです。
具体策②:小さな成果を一緒に喜ぶ
小さな達成でも「一緒に喜ぶ」ことで、やる気のエネルギーが持続する。
「自分の頑張りが認められた」と実感できると、もっと頑張ろうと思えます。
ある日、普段おとなしい部下が資料作成を最後まで仕上げたときに、
私が「すごく助かったよ!」と笑顔で声をかけたら、
「ちゃんと見てもらえてるんだ」と涙ぐんだことがありました。
成果の大小に関係なく、「気づいて、伝える」ことが鍵。



見てもらえてることが「安心」に繋がります。
具体策③:「ありがとう」をこまめに伝える
感謝の言葉は、最も手軽で効果的なモチベーションアップの手段。
感謝されると、「自分の存在が役に立っている」と感じられます。


米ペンシルバニア大学などの研究によると、マネジャーが一言『ありがとう』と感謝を伝えた翌週、大学寄付を募るスタッフの架電件数が平均41件から63件へと約1.5倍に増えました。
⇒ umkc.edu
感謝されることで「自分は組織に価値をもたらしている」という実感が高まり、行動意欲が持続したと考えられます。
「ありがとう」はリーダーの最強の武器かもしれません。



モチベーションアップに感謝の言葉ほど効果的なものはありません!
具体策④:フィードバックは“タイミング”が命
フィードバックは「すぐに」「具体的に」行うことで効果が高まる。
時間がたってから指摘されても、自分の行動と結びつかず、響かなくなります。
私も「忙しいから後で…」とフィードバックを後回しにしていた時期があります。
でもすぐに伝えるように変えてから、部下の理解度も上がり、「見てくれてる」と信頼も増しました。



私は気づいたら「すぐに伝える癖」をつけました。
具体策⑤:あえて“見守る余白”を持つ
部下に任せて、あえて見守ることがモチベーションにつながる。
「任せられている」と感じると、責任感とやる気が自然と育ちます。


ある業務で「もし困ったら声かけてね」とだけ伝えて、あとは任せたことがあります。
最初は不安そうでしたが、終わった後「やり切れて自信になりました」と笑顔で言われました。
「任せること」自体が育成になると実感しました。



時にはじっと見守ることも必要でした。
具体策⑥:気持ちをくみ取る“ひと言”を大事に
「最近どう?」「大丈夫?」という一言が、部下の心を軽くする。
話しかけられることで、「気にかけてもらっている」と感じ、安心につながります。
私の職場では、「気にかけられている」と感じると、ストレスが減り意欲が高まるという声が多く聞かれました。
雑談やちょっとした声かけも、立派なマネジメントです。



受け身にならず
積極的に声をかけてあげてね!
具体策⑦:自分の感情も正直に伝える
リーダーが素直に感情を見せることで、信頼関係が深まる。
完璧なリーダーよりも、感情が見えるリーダーのほうが「人間らしさ」を感じて親しみやすくなります。


私はかつて「悔しかった」「うれしかった」と感情を素直に伝えたことで、
「そんなふうに思ってくれてたんですね」と部下との距離がぐっと縮まりました。
自分もひとりの人間であることを見せると、チームはぐっと柔らかくなりました。



突き上げる素直な気持ちを大事にしていきましょう。


4. 失敗や恥は、あなたのリーダー力を育てる材料


リーダーになったばかりの頃は、誰でも「失敗したくない」「恥をかきたくない」と思うものです。
でも実は、その「失敗」や「恥ずかしい経験」こそが、成長のエネルギーになります。
完璧なリーダーである必要なんてありません。
ここでは、私自身の体験も交えながら、「失敗から学ぶことの大切さ」をお伝えします。
「もうちょっと失敗してもいいかも」と思えるかもしれません。



失敗、恥をかいた数は数えきれませんが、すべてが成長の糧となりました!
学び①:完璧を目指すほど、苦しくなる
「ちゃんとしなきゃ」と思いすぎるほど、自分を追い込み、リーダーの苦しさが増す。
「常に正しい判断、立派な対応」をしようとすると、失敗を恐れて行動が遅くなったり、自分にダメ出しばかりしてしまういます。
私自身、「絶対にミスできない」と肩に力が入っていた頃は、毎日ぐったりしていました。
でもふと、「間違っても大丈夫だよ」と言われたことで、
気持ちが軽くなり、周囲にも柔らかく接することができるようになりました。
完璧じゃないからこそ、人の心に届くこともあるんです。



あなただからリーダーになったのです。
無理せず、そのままで行きましょう。
学び②:失敗は“信用”を得るチャンスにもなる
自分のミスを素直に認め、改善しようとする姿勢は、むしろ部下からの信頼を得るきっかけになる。
部下はリーダーの言葉より、「どう行動しているか」を見ています。
以前、私が報告を忘れてトラブルになったとき、
素直に謝って「次からこうします」と話したことがありました。
すると部下から
「リーダーも間違えるんだって思ったら、気が楽になりました」
と言われたんです。
ミスのあとにどう動くかが、リーダーの真価なのだと感じました。



ごまかしたりせず、素直に認めるところに部下の心が動いたようです。
学び③:「恥ずかしい経験」が、あとで強みになる
そのときは恥ずかしくても、時間がたつと「貴重な学び」や「エピソード」になる。
体験を通して得た気づきや感情は、他人に伝える力を持ち、のちに後輩を育てるときの説得力になります。
私が過去にやらかした大失敗(資料を間違えて全員に送信した話)も、
いまでは新人教育でよく話すネタになっています(笑)。
「ユリさんもそんなことあったんですね」と笑ってもらえることが増え、
「恥をかくこと=人間らしさ」と思えるようになりました。
失敗は、未来のあなたを支える“財産”になります。



私自身、失敗は数えきれないほどしてきました。


FAQ:よくある質問とその解答
ここでは部下のモチベーションに関する悩みについて、よくある質問とその答えをまとめました。
- リーダーになったばかりですが、リーダーらしくふるまえません。どうしたらいいですか?
-
最初から「リーダーらしく」ふるまう必要はありません。大切なのは、自分の言葉で話し、自分のペースで信頼を積み重ねていくこと。自然体のあなたを見て、部下は安心し、徐々についてきてくれます。
- チームにやる気がないメンバーがいて、気持ちが沈んでしまいます。
-
1人の反応に心を持っていかれすぎないことが大切です。その人にも背景や事情があるかもしれませんし、チーム全体を少しずつ巻き込んでいくうちに、変化は必ず訪れます。焦らず、見守ることも信頼です。
- どうしても部下に嫌われるのが怖いです…。
-
誰にでも好かれる必要はありません。大切なのは「信頼されること」。一時的に距離を置かれても、正しく向き合い、誠実な姿勢を貫けば、信頼はあとからついてきます。好かれるより、信じてもらえるリーダーを目指しましょう。
- 部下との年齢差があり、どう接すればよいかわかりません。
-
年齢よりも、「相手の気持ちに関心を持つこと」が信頼関係を築くカギです。無理に距離を縮める必要はありません。日常の挨拶やちょっとした会話から、あなたらしい関わり方を見つけていきましょう。
- 報連相が少なく、部下が何を考えているかわかりません。
-
まずは、あなた自身が「話しかけやすい空気」を作ることが大切です。忙しそうにしていないか、否定的な反応をしていないか、振り返ってみましょう。環境が整えば、自然と情報は集まってきます。
- リーダーに向いていない気がします…。辞めた方がいいのでしょうか?
-
「向いていない」と感じることは、真剣に向き合っている証拠です。誰だって最初は不安ですし、試行錯誤の中で“向いていく”こともあります。迷ったときこそ、自分の小さな成長を見つけてみてください。
- チームの雰囲気がギスギスしています。リーダーとして何をすべき?
-
まずは“自分からあいさつする”、“感謝を言葉にする”など、小さな雰囲気作りから始めてみてください。職場の空気は、リーダーの表情や言動で少しずつ変わっていきます。焦らず一歩ずつ、です。
- 注意したあとのフォローが難しいです。どう声をかければいいですか?
-
注意したあとこそ、関係を深めるチャンスです。「あの件はありがとう」「ちゃんと考えてくれて嬉しかったよ」と、相手の行動を認める言葉をかけると、お互いの信頼感がぐっと増します。
- 上司と部下の板挟みで、どう動いていいかわからなくなります。
-
そんなときこそ、あなたの「つなぐ力」が試される場面です。上司の意図を丁寧に伝えつつ、部下の声もすくいあげる。その両方を大切にする姿勢こそが、周囲からの信頼を生みます。
- リーダーの役割を楽しめるようになる日は、本当に来るのでしょうか?
-
はい、来ます。少しずつでも「できた」「伝わった」と感じる瞬間が増えていき、それが自信となり、やがて喜びに変わっていきます。未来のあなたは、今よりもっとたくましく、笑ってリーダーでいるはずです。
まとめ|部下のやる気が続くチームは、「リーダーのゆらぎ」から生まれる


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
部下のモチベーションに悩むリーダーとして、あなたが真剣に向き合おうとしていること自体が、すでに素晴らしい一歩です。
最後にもう一度、大切なことをまとめながら、「あなたらしいリーダー像」について一緒に考えてみましょう。
- 部下のモチベーションが続かない原因は、リーダーの関わり方や伝え方にある場合が多く、自分の言動を振り返ることが第一歩です。
- 自信がないまま頑張る女性リーダーほど、優しさが空回りしたり、任せられずに成長を止めてしまうことがあります。
- 部下のやる気を支えるには、「ゴール共有」「感謝」「見守り」など、シンプルで具体的な行動が効果的です。
- 失敗や恥ずかしい経験もリーダーとしての成長の糧になり、のちに信頼や説得力へとつながっていきます。
- 完璧を目指すより、“ゆらぎながらも向き合う姿勢”こそが、部下の信頼とやる気を育てるリーダーの力になります。



このブログでは、現場でのリアルな経験や、女性リーダーならではの悩みに寄り添う内容を発信しています。
あなたの挑戦を、心から応援しています。




コメント