
部下が指示を待ってばかりで、自発的に動かない…です。
どのように指示をだしたら自発的に動くか教えてください。
実は、リーダーの関わり方次第で、部下が積極的に行動するチームへと変わります。
部下が自発で行動を起こすポイントについて、リーダー歴10年以上の私(ユリ)が本年ベースで語ります。
この記事では、部下が指示待ちから脱却し、自ら考えて動くための方法がわかります。



一緒に成長していきましょう!
【STEP1】指示待ち部下の原因を理解する


部下が「指示がないと動けない」状態に陥る背景には、さまざまな要因が存在します。
これらの要因を理解することで、リーダーは部下の主体性を引き出し、チーム全体のパフォーマンスを向上させることができます。
以下では、指示待ち部下が生まれる主な原因と、それに対する具体的な対応策を3つ紹介します。



原因を知ることで、現状突破の対策が打てます!
原因①:目標や役割が曖昧になっている可能性大!
部下が動けないときは、目標や自分の役割が曖昧になっている可能性がある。
「何をすればいいのか」が明確でないと、行動に移すことができず、指示待ちになってしまいます。
もし動きが鈍い部下がいたら、まず個別に目標を確認し、「目標達成のために、あなたは何ができると思う?」と問いかけてみましょう。
スムーズに答えが出れば理解している証拠、わからない様子なら、納得できるまで丁寧に教えてあげましょう。





リーダーは粘り強さも大事ですよ!
原因② :失敗を恐れているのかも・・・
部下が慎重になりすぎて動けないのは、失敗への恐れが強い可能性がある。
誰でも失敗は怖いものですが、過度に恐れると、チャレンジする意欲そのものが萎縮してしまいます。
そんなときは、「失敗しても大丈夫だよ」とリーダーが背中を押し、安心してチャレンジできる雰囲気をつくりましょう。



誰だって失敗したくないと思うのは当たり前のこと。
その気持ちを理解してあげましょうね!
原因③ :過去の経験が影響しているのでは?
部下が自発的に動かないのは、過去のネガティブな経験が影響している可能性がある。
以前に「考えて動いたら怒られた」という体験があると、「考えるより指示を待とう」と思ってしまいます。
リーダーは、部下が自主的に動いた行動をしっかり評価し、小さな成功体験を積み重ねさせることが大切です。
少しずつ自信が育てば、自然と自発的な行動も増えていきます。



少しずつ自信が育てば、自然と自発的な行動も増えていきますよ。




【STEP2】部下が自発的に動くためのリーダーの工夫


部下が自発的に動くためには、リーダーの関わり方が大きく影響します。
単に指示を出すだけではなく、部下が自ら考え、行動するよう促す工夫が求められます。
以下では、部下の自発性を引き出すための具体的な方法を3つ紹介します。
方法①:部下が自発的に動くためのリーダーの工夫をする
部下の自発性を育てるには、「自分で考える」習慣を促す関わりが効果的。
リーダーがすぐに答えを与えるのではなく、部下に考える機会を提供することで、思考力と自信が育まれます。
例えば、「君はどう思いますか?」「解決策を3つ考えてみて」といった問いかけを行うことで、部下は自ら考える力を養い、自信を持って行動できるようになります。
質問されたらすぐ答えるのではなく、考える習慣をつける質問を投げかけましょう。



「自分で考える」ような問いかけが大事!
方法②:決定権を少しずつ渡す
ほんの小さな “選ぶ・決める” を部下に任せると、仕事を「自分ごと」と感じるようになり、やる気と行動スピードが一気に上がる。
タスクの全体像がわかったら、次は 「どちらを選ぶ?」「進め方は任せるね」 など小さな意思決定を部下に委ねましょう。
そうすると責任感と主体性が芽生えます。
自分で選び結果を背負う経験を重ねると、 「これは自分の仕事だ」 という当事者意識が高まり、指示を待たずに動けるようになります。
実践ヒント
任せ方 | 具体例 | セーフティネット |
---|---|---|
ミニ決定を選ばせる | 「AとB、どちらの提案で進めたい?」 | 「迷ったら5分でいいから相談しよう」 |
役割を“肩書き”で渡す | 「次の社内MTG、議事録リーダーをお願い」 | テンプレや過去資料を共有しておく |
小さなプロジェクトを委ねる | 「このタスクはあなたに一任するね」 | 進捗レビュー日をあらかじめ設定 |
ポイント
- 最初は“選択肢を2つ” 与える程度でOK。
- 決定後は口を挟まず見守り、つまずきそうならサポートする。
- 成功・失敗どちらでも「決めたこと」に対してフィードバックを必ず行う。
「全部を任せる」のではなく「少しずつ任せて成功体験を積ませる」──これが自走する人材を育てる最短ルートです。



部下を信じてあげてね!
方法③:動いたことをしっかり評価してあげる
部下の行動を具体的に評価することで、自信とモチベーションが向上する。
行動を認められることで、部下は自分の努力が評価されていると感じ、さらなる成長意欲が湧きます。
例えば、「チャレンジしたこと自体が凄いことだよ!」「この工夫、すごく良かったよ!」と具体的に伝えることで、部下は前向きな気持ちで次の行動に取り組むようになります。
これらのアプローチを実践することで、部下の自発性を高め、チーム全体の成長を促進することができます。





どんなに失敗があっても、まずはチャレンジしたことを評価し、小さな良い点を伝えましょう。
【STEP3】 自走するチームへと進化させる


自分で考え、自分で動き、互いに助け合える――そんな “自走するチーム” ができると、リーダーが細かく指示を出さなくても仕事は回り、成果も加速度的に伸びていきます。
ここからは、その土台をつくる3つのアプローチを紹介します。



ラストスパートですよ〜
アプローチ①:考えをシェアする場を作りましょう
毎週ほんの数分でも「成功した工夫やうまくいかなかった失敗」をみんなで共有する時間をつくると、チームは互いに学び合い、やる気とアイデアがどんどん増える。
成功例・工夫・失敗談をチームで気軽に共有するミーティングを定期的に開くと、メンバー同士が学び合い、モチベーションが上がります。
共有された知識を聞いたメンバーは「すごい!自分もやってみよう」と感じ、以下のような好循環が起こります。
- 成功者への尊敬が生まれる → 真似して学ぶ
- 学んだことをすぐ試す → 行動が増える
実践ヒント
やること | 具体例 | コツ |
---|---|---|
週1回・5分の共有タイム | 「今週うまくいった工夫」「失敗して学んだこと」を各自1つ発表 | タイマーを使い1人1分で回す |
発表者をローテーション | 毎週順番を変え、全員が話す機会をもつ | 上司も失敗談を話して安心感をつくる |
こうした「シェアの場」を仕組みにしてしまえば、知識とやる気が自然に循環し、チーム全体の底上げにつながります。



定期的にミーティングを開き「どんな工夫をしたか」などを共有しましょう。


アプローチ②:責任感を持たせる役割設定をしてあげる
「今回の〇〇は君に任せるね」と小さな“役割”を渡すと、部下は責任感をもち主体的に動くようになる。
自分の名前が付いた仕事を任されると、「自分がやらなきゃ」と当事者意識が芽生え、行動が積極的になります。
② 責任感を持たせる役割を渡す ― 新入社員でもわかる説明
例(どう渡す?)
役割の渡し方 | 上司のひと言 | 効果 |
---|---|---|
「議事録リーダー」 | 「次の会議、要点をまとめる係をお願い!」 | 会議の流れを主体的に考える |
「提案資料責任者」 | 「この提案書は君の最終チェックでOKを出してね」 | 資料の質を自分ごととして高める |
「プロジェクト進行係」 | 「今回はスケジュール管理をすべて任せるよ」 | 進捗を自分で組み立てる習慣がつく |
ポイント
- まずは“肩書き+1つのタスク”程度の小さな範囲から。
- 任せた後は細かく口を出しすぎず、困ったらすぐ相談できる窓口を示す。
- 成功・失敗のどちらでも振り返りを行い、良い点を具体的に褒める。



小さな役割を成功体験として積み重ねることで、部下は徐々に自信をつけ、チーム全体の成長エンジンになります。
アプローチ③:成長を振り返り、次のステップへ GO〜!!!
月に一度くらい「この1か月でできるようになったこと」と「次に挑戦すること」を一緒に振り返ると、
「自分は前に進んでいる!」と実感できて、次の仕事にもやる気が湧いてくる。
なぜ振り返る?
振り返り(リフレクション) で自分の成長ポイントを言葉にすると、学んだことが頭にしっかり定着しやすい。- 「できた!」という小さな成功体験が積み重なると、自信(自己効力感) がアップしてチャレンジしやすくなる。
- 成長を実感できると、「次も頑張ろう」とモチベーションが続きやすい。
実践ヒント
やること | 具体例 | コツ |
---|---|---|
月1回 1on1 ミーティング | 1人15分でOK。「できたこと」「次にやること」を3分でメモしてもらう | メモは箇条書きで十分 |
小さな前進も具体的に褒める | 「先月より報告が早くなったね!」 | 数字や事実を添えてほめると伝わりやすい |
改善点は“次の目標”として合意 | 「次は資料のまとめ方をもう少しシンプルにしよう」 | できるだけ“期限付き・具体的”に決める |
ポイント
「大きな成果がないと褒められない」と思い込まず、小さな進歩でも声に出して認める と、部下は安心して次のチャレンジに踏み出せます



自分の成長を振り返ることでモチベーションを高めますよ!


まとめ


この記事の大事なポイントをまとめます。
- 部下が動かない背景は①目標や役割がぼんやり ②失敗が怖い ③過去に叱られた経験の三つが多く、まず原因を一緒に探ると対策が立てやすくなる。
- 質問にすぐ答えず「君はどう思う?」と返すだけで考えるクセがつき、自分で答えを出せた体験は「任せてもらえた」という手応えとなり行動意欲を底上げする。
- 会議進行や選択肢の決定など小さな権限を段階的に渡し、迷ったら相談できる窓口を示すと責任感が芽生え、指示を待たず自分で動けるスピードが身につく。
- 結果より行動を具体的に褒め、次に直す点は一緒に決めると「やって良かった→もっと試そう」の循環が生まれ、失敗への恐怖が薄れ前向きなチャレンジが続く。
- 週1の成功・失敗シェア、役割肩書き付与、月1の振り返りを回すと互いに学び合い責任を持つ文化が定着し、リーダーが細かく指示せずとも進む“自走チーム”に変わる。
リーダーのちょっとした工夫で、部下が本気で動くチームに変わります。



今日からぜひ実践してみてくださいね!
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